気温が下がり冷えを感じやすくなってきました。
本来人間の体は、暑くても、寒くても働きを一定に保とうとする恒常性(ホメオスタシス)が備わっていて、脳の視床下部を司令塔として、「神経系」「内分泌系」「免疫系」のバランスを保っています。ところが、冷えることで自律神経への影響が出ると、体温調節機能が乱れ、血流が悪くなり、老廃物が滞り、冷えだけでなく、痛みの悪化に繋がったりもします。寒くなると痛みが悪化するというのは、このことが関係しています。
冷えて血流が悪くなることで内臓の働きが低下し、それにより新陳代謝が低下すると、低体温や便秘、肌荒れ、ホルモンバランスの乱れ、免疫力の低下にまで繋がることもあります。
まさに
昔から冷えは体に悪さすると言われているのはよく分かると思います。
外的要因とは、気温や冷たい空気、冷飲食など外から体に影響するものです。
内的要因とは、体が本来持っている温める力の強さや体内の水のバランスの影響などです。
詳しくは以前のブログにも記載しています。
実際の臨床では、外的、内的どちらかではなく、両方混在して起こることはよくあります。
例えば、冷え性の方が、寒い中アイスクリームを食べてしまい下痢をしてしまったなどは外因、内因どちらも関係しています。
冷え性に対して使う方剤としては、
甘草乾姜湯
当帰四逆湯
苓姜朮甘湯
五積散
人参湯(理中湯)
附子理中湯
呉茱萸湯
安中散
大建中湯
桂枝湯
当帰建中湯
当帰芍薬散
真武湯
四逆湯
などを症状、体調に合わせて選択していきます。
冷えはそのままにせず早めに対処しておくと、万病の予防はもちろんながら、寒い冬を辛くなく過ごせるかもしれません。
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日中は夏日の様に暑いかと思えば、夜は結構気温が下がって肌寒かったりと寒暖差が激しい時期が続きます。毎年暑い時期が近づいてくると話題に上がる水分摂取について今回はお伝えします。
人の体は、一般的に成人の体重の約60%が水分で構成されていて、水分の働きによって栄養素や代謝物の運搬、体温の調節などが行われ、体の機能を維持しています。その水分が不足すると、脱水症状など命にかかわることがあります。
一般成人が摂取する水分量は、飲水量以外に食事から約1.3リットルの水分が摂取されると言われています。また、1日に排出する水分量は合計で約2.5リットルになると言われています。(主な排出分は、汗など皮膚や呼吸で失われる不感蒸泄として約0.9リットル、尿や便として約1.6リットル)
そうすると飲水量では残りの約 1.2リットルを摂取する必要があることになります。
体内の水分量は男性より女性、肥満傾向の方、高齢者の方が少ない傾向にあります。もちろん年齢、体質によっても摂取する必要量は変わってきます。
また、水分は急激に大量に取りすぎても体の電解質のバランスが崩れ、命にかかわることがあるので注意が必要です。
体内の約60%が水分で構成されているので、漢方的にみて体内の水はとても重要な要素になります。そのため茯苓、猪苓、沢瀉、蒼朮等を使用した水を動かす処方も多く使われます。苓桂朮甘湯や五苓散などを服用されたことがあるかもしれません。
体内の水分は多すぎても病理産物へと変化して体に負担をかけることがあり、逆に少なくても潤いの不足などへと繋がります。また、本来あるべき所、必要な所に水分が蓄えられていれば問題ないのですが、そのバランスが変わることでも、気象病と呼ばれる頭痛などの不調や胃の不調、尿トラブルなどが起こりやすくなります。
前述に一般成人では食事以外に約1.2リットルの水分量が必要とお伝えしました。実際の所どのくらいとるのがいいのでしょうか。性別、年齢、体型、生活環境などでも変わりますが、約1リットル前後を目安に、口渇の有無、発汗量などによって調整していくのがよいでしょう。
・汗をかきにくく排尿が少なく水を体内に溜め込みやすい方
・汗をかきやすくよく尿が出て水を出しやすい方
どちらに水分が必要かは想像できると思います。
情報番組やSNSなどでは2リットル以上の水を取りましょう!ということを見かけますが、そこまでの水分量が必要になる方はそんなに多くないと感じますし、水分過多で不調になっている方を多く見受けます。
上手な水分の取り方は
のどの渇きを感じたら飲む。
がぶ飲みせずに、一口ずつ噛むようにゆっくりと唾液と混ざるように飲む。
冷たい飲料やジュースは控える。
製氷皿に水とレモンを入れて凍らせてブロックを舐める
などこれらを意識して水分摂取を心掛けてみてください。
ただし、高齢者はのどの渇きを感じにくかったり、屋外での作業などでは、こまめな水分補給や冷たい物でクールダウンすることも必要になる場合もありますのでその時々に合った水分摂取を心掛けていきましょう。
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文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
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冷え性とは通常寒さを感じないような温度でも、手足や身体の一部、全身に冷えがある状態のことをいいます。
特に女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、冷え症になりやすいと言われています。
体が冷える原因としては、以前にも記載しましたがおさらいも含めてもう一度。
・熱エネルギーの不足
・血液の巡りが悪い
・自律神経の乱れ
・水分過剰
こういったことが原因として考えられます。
ひとつずつ見ていくと
・熱エネルギーの不足とは
冒頭でお伝えした通り、筋肉量や運動量が少ないため、熱エネルギーを作れない状態です。過度なダイエットや胃腸が弱い方などに見受けられます。
・血液の巡りが悪いとは
血管の9割を占める毛細血管が年齢と共に固くなってしまったり、赤血球の変形能力の低下による血液循環の低下や、脂質異常症などによる血液がドロドロの状態で、血液の巡りが悪い状態です。加齢、運動不足や食生活の乱れなどから起こりやすいです。
・自律神経の乱れとは
ストレスなどにより自律神経のバランスが崩れ、抹消の血流が悪くなり、全身に熱エネルギーをいきわたらせることができない状態です。ストレス過多、暑さ、寒さ、気温差などの影響もあります。
・水分過剰とは
必要以上に水分摂取してしまう、または水分が過剰に体内にたまってしまい体を冷やしてしまう状態です。水分の過剰摂取の方などに多いです。
昔から冷えは万病の元と言われ、
免疫力低下
基礎代謝低下
月経トラブル
不妊
頭痛
倦怠感
など様々な不調に繋がると東洋医学では考えられてきました。
そして先人たちは冷えを改善させることで体調は良くなるということを実践し証明してきました。
漢方薬での治療はもちろん、日本の伝統的な湯治などもそのひとつですね。
冷え性といっても上記のように色々なパターンがありますので、
熱エネルギー不足であれば、胃腸の働きを高める漢方薬や、体を温める漢方薬を服用しつつ運動での筋力維持、良質な睡眠が必要ですし、
血液の巡りが悪ければ、血流を改善する漢方薬や、食生活の改善が必要です。
自律神経の乱れであれば、自律神経のバランスを整える漢方薬や、リラックスする時間や運動を習慣にすること。
水分過剰であれば、水分代謝を適正に導く漢方薬や水分量の摂り方の改善。
その方の体調に合わせたお薬と生活習慣の改善により冷え性の改善へと導いていきます。
冷えを漫然と放置せずに冷えない体づくりをしていきましょう。
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最近は日々の体調管理のために体温を測る方が増えています。
毎日体温を計測していると、意外と自分の体温が高かったり、低かったりと感じる方も多いのではないでしょうか。
体温は高すぎるのも低すぎるのもよくありません。
個人差はあるものの理想とされる体温は36.5~37.1度とされています。
36度以下の場合は「低体温」と言われています。
体温が低いと
などの症状の原因になります。
twitterでも低体温について反響が多かったです。
【低体温に注意】
体温が1度下がると基礎代謝は12%、体内酵素の働きは50%近く低下すると言われています。
これらが低下すると新陳代謝がうまくできず、血行不良などに繋がることも
「冷えは万病の元」と言われるくらい身体に影響を及ぼします。
冷え対策はいつでも意識しましょう☺︎ pic.twitter.com/e2LucPFXB7— 青木秀一 高千穂薬局 漢方でこころとからだの元気応援します (@takachihoo) July 4, 2020
低体温の原因としては
などが挙げられます。
これらが原因で体内の熱の産生と放散のバランスが崩れてしまい、体温調整がうまくいかなくなってしまうのです。
低体温を防ぐためには
など日々の生活を見直すことがとても大切です。
西洋医学では冷えに対しての診断がなかなか難しいと言われていますが、東洋医学では冷えに対する対応方法が色々ありますので、 「私、低体温かもしれない」と思った時は、そのままにせずに早めにご相談下さい。
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暑い時期の冷え症が増えています。
冷えの要因は冷たい物の摂り過ぎ、薄着、運度不足、過度なエアコンなどが考えられるのですが、中医学的には大きく3つに分けられます。
□体内の陽気(温める力)がエアコンや冷たい物の摂り過ぎによって消耗してしまい、冷えやすくなってしまう陽虚タイプ
□ストレス(温度差もストレスのひとつ)や生活の乱れによって「気(エネルギー)」が滞ることで「血」の巡りが悪くなってしまう気滞血瘀タイプ
□胃腸の働きが低下することにより「陽気」や「血」が作られず、不足してしまう気血両虚タイプ
女性の方は「血」が不足しやすいため、貧血や虚弱体質、胃腸の働きの低下によって血が不足しがちになると冷えがおこりやすくなってしまいますので注意が必要です。
冷え予防のポイントとしては、
夏でも湯船にしっかり浸かること
適度な運動で汗をかくこと
体温調節できる服装を選ぶこと
冷たい飲食は避けること
ちょっとした工夫を心掛けながら「冷えないカラダ」へと体質を整えていきましょう。
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