夏~秋の季節の変わり目には「秋バテ」という体調不良に陥りやすいです。
秋バテが起こるメカニズムとしては、
夏の暑い時期に冷たい物を沢山摂取
↓
それにより胃腸の働きの低下による食欲不振
↓
栄養不足になり、体のエネルギー不足(ここまでは夏バテも同じ)
↓
寒暖差や気圧の変化により自律神経が影響を受ける
↓
倦怠感、食欲不振、不眠、気持ちの落ち込みなど
夏の暑さから気温や気圧の変化による外的要因が大きく体に影響し、秋バテなるものの不調が起きてしまうのです。
気温差に耐えられる基礎体力作り、栄養バランスを考えた食生活、しっかりとした休息と睡眠。
これらをしっかり整えることが最重要ですが、今ある不調を楽にするために漢方薬などの服用も助けになることが多いです。
しんどい時は無理せずお気軽にご相談ください。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
お店の詳しい情報は下記をご覧ください。
日中は夏日の様に暑いかと思えば、夜は結構気温が下がって肌寒かったりと寒暖差が激しい時期が続きます。毎年暑い時期が近づいてくると話題に上がる水分摂取について今回はお伝えします。
人の体は、一般的に成人の体重の約60%が水分で構成されていて、水分の働きによって栄養素や代謝物の運搬、体温の調節などが行われ、体の機能を維持しています。その水分が不足すると、脱水症状など命にかかわることがあります。
一般成人が摂取する水分量は、飲水量以外に食事から約1.3リットルの水分が摂取されると言われています。また、1日に排出する水分量は合計で約2.5リットルになると言われています。(主な排出分は、汗など皮膚や呼吸で失われる不感蒸泄として約0.9リットル、尿や便として約1.6リットル)
そうすると飲水量では残りの約 1.2リットルを摂取する必要があることになります。
体内の水分量は男性より女性、肥満傾向の方、高齢者の方が少ない傾向にあります。もちろん年齢、体質によっても摂取する必要量は変わってきます。
また、水分は急激に大量に取りすぎても体の電解質のバランスが崩れ、命にかかわることがあるので注意が必要です。
体内の約60%が水分で構成されているので、漢方的にみて体内の水はとても重要な要素になります。そのため茯苓、猪苓、沢瀉、蒼朮等を使用した水を動かす処方も多く使われます。苓桂朮甘湯や五苓散などを服用されたことがあるかもしれません。
体内の水分は多すぎても病理産物へと変化して体に負担をかけることがあり、逆に少なくても潤いの不足などへと繋がります。また、本来あるべき所、必要な所に水分が蓄えられていれば問題ないのですが、そのバランスが変わることでも、気象病と呼ばれる頭痛などの不調や胃の不調、尿トラブルなどが起こりやすくなります。
前述に一般成人では食事以外に約1.2リットルの水分量が必要とお伝えしました。実際の所どのくらいとるのがいいのでしょうか。性別、年齢、体型、生活環境などでも変わりますが、約1リットル前後を目安に、口渇の有無、発汗量などによって調整していくのがよいでしょう。
・汗をかきにくく排尿が少なく水を体内に溜め込みやすい方
・汗をかきやすくよく尿が出て水を出しやすい方
どちらに水分が必要かは想像できると思います。
情報番組やSNSなどでは2リットル以上の水を取りましょう!ということを見かけますが、そこまでの水分量が必要になる方はそんなに多くないと感じますし、水分過多で不調になっている方を多く見受けます。
上手な水分の取り方は
のどの渇きを感じたら飲む。
がぶ飲みせずに、一口ずつ噛むようにゆっくりと唾液と混ざるように飲む。
冷たい飲料やジュースは控える。
製氷皿に水とレモンを入れて凍らせてブロックを舐める
などこれらを意識して水分摂取を心掛けてみてください。
ただし、高齢者はのどの渇きを感じにくかったり、屋外での作業などでは、こまめな水分補給や冷たい物でクールダウンすることも必要になる場合もありますのでその時々に合った水分摂取を心掛けていきましょう。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
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漢方について興味を持ち、ご自身で勉強を始めたり、インターネットで色々調べたりしていくと、漢方薬はどんな病気でも治せてしまえるのではないかという錯覚に陥ることがあります。
その理由として、先人が漢方を学ぶにあたり分かりやすく理論を作ってくれたからです。その理論に沿っていくとあらゆる病が理論にあてはまり、その通りに治療をしていくと良くなっていく。。。そうなればいいのですが、現実はそう甘くはありません。
人の体は一人一人顔が違うように、症状が起きている原因も違います。理論で当てはめて良くなる場合もあれば、全く効果がないことも多々あります。
医療が進歩した現代は、西洋医学の治療を優先したほうが良いこともあります。
だからこそすべてを漢方治療に頼るのではなく、できること、できないことの線引きをしっかり持って、漢方で治せるものはしっかり治せるようにしたい。そんな思いで日々店頭に立たせて頂いております。
至らぬ点が多く反省の毎日ですが、患者様の体調が良くなったよという笑顔のために日々勉強です。
花粉が猛威を振るうこの時期、毎年花粉症かもしれないという症状におびやかされながら久しぶりのブログの更新でした。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
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1年で1番寒い時ですね。
ここから立春に向かっていき、もう少しすれば暦の上では春に。
「三寒四温」という言葉があるように寒い日が3日続くと、その後の4日は暖かくなり、春を感じられる日もすぐそこです。
まだまだしばらく寒い日が続きますが、少しづつ季節は変わってきています。日の入りも少しづつ長くなっていますね。
また今の時期は冬の土用でもあるので、土いじりや新しいことへの挑戦は控え、
冬の養生でもある
早寝遅起き
過度な運動や消耗は控え、
黒いもの(黒ゴマ、黒豆、ひじきなどなど)を適度に食し、(黒いものは冬と関係の深い臓腑の腎と関係が深いと考えられています。)
心穏やかに過ごすとよいです。
遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。
秋は食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋など色々な言葉と結びつく季節です。
お米や果物など食物は収穫の時期になり、気候も過ごしやすく活動しやすいためそのように呼ばれるようです。
秋の代表的な食べ物と言えば、
サツマイモ
米
かぼちゃ
栗
梨
柿
ぶどう
きのこ
などがあります。
お芋やお米やかぼちゃ、栗、きのこなどは補気作用と言って疲労回復や胃腸の働きを良くすると言われています。
また梨や柿、ぶどうなどは秋の乾燥の時期から体を守り潤してくれる働きがあると言われています。
季節ごとの旬な食べ物は、その季節の体調に合わせたものが多く、世の中うまくできてるなというか人間も自然の中の一部として生活しているのだなと感じます。
年中季節問わずなんでも手に入る現代だからこそ、旬なものを食事に取り入れていくことも大切な養生のひとつですね。旬なものはいつもより安く手に入るなんてメリットもあるかもしれません。
秋は気温差が激しくなりいつも以上に体に負担がかかります。
また空気が乾燥して呼吸器系を痛めやすい時期になりますから、
体(特に首、手首、足首)を冷やさないようにする。
夜は湯舟に浸かり体を温める。
旬な食材を上手に取り入れつつ秋の乾燥から身を守る生活を意識しながらお過ごしください。
春の七草といえば
せり
なずな
ごぎょう
はこべら
ほとけのざ
すずな
すずしろ
年末年始のご馳走により疲れた胃腸を労わり、新年の無病息災を願うようになった風習と言われています。
最近ではスーパーでも七草を詰めたものをこの時期に見かけますが、無理に七草にこだわる必要はありません。
冷蔵庫にあるほうれん草などの青菜野菜を入れたりするだけでも大丈夫です。
ちなみに七草のうち、すずなはかぶのこと、すずしろは大根のことです。
かぶは温性で甘味の食材で、胃腸を温め消化を助けてくれます。
大根も消化酵素が多く含まれ消化不良などによいとされています。
今日は優しい食事で胃腸を休めてあげましょう。
胃腸に優しいおかゆでも噛まずに流し込むと胃腸に負担がかかりますので、しっかり噛むことは忘れないでくださいね。
今日は二十四節気の中の小寒。
寒の入りと言われ、これから大寒にむけてますます寒さが厳しくなる時期です。
そんな寒さが厳しい時期を穏やかに過ごすコツとしては、
・早寝遅起きで睡眠時間をしっかり確保する
・激しい運動は避ける(冬は蓄えの時期です)
・首、手首、足首の三首を守る(寒邪が入りやすい場所です)
・体を温める食材を取り入れる(ねぎ、生姜、ニンニク、かぼちゃ、胡桃、鶏肉、羊肉等)
・黒い物を取り入れる(黒ごま、黒木耳、黒豆、昆布等)
・塩辛い物を少し取り入れる(あさり、牡蠣、エビ、しじみ等)
これらを意識しながら毎日の生活に冬の養生をプラスしてみてくださいね。
こんにちは!
本来であれば東京オリンピック開幕にあたる連休でした。
残念ながら当初の予定とは違ってしまいましたが、4連休でお過ごしの方も多いと思います。
さて連休になるとついつい生活リズムが乱れがちになってしまうことがありませんか。
食べ過ぎてしまったり、飲み過ぎてしまったり。。
そんな時はゆっくり胃腸を休めてあげる事も必要です。
おなかが空かないな。昨日食べ過ぎたなと思う時は、
お粥や麺類などなるべく消化の良いモノ、胃腸に負担にならないもので労わって下さい。
時には1食抜いて胃腸を休めることも良いと思います。
また、
は胃腸の負担になりますので、そういったものはなるべく避けましょう。
特に今年は梅雨が長く、気候だけでなく、体の中もジメジメしやすい環境です。
上記にあげた食べ物は胃腸の負担になるだけでなく、体内に湿を溜めやすくしてしまうことがあるので、この時期は特に要注意です。
そして意外と忘れがちですが、お粥や麺類でも良く噛むこと。
噛まずに流し込んでしまうと、消化に時間がかかり、かえって負担になることがあります。
・一口の量を減らす
・一口食べたら箸を置く
・飲み物で流し込まない
・具材は大きめにきる
・一口30回を意識する
などです。
良く噛むことで唾液が出て消化を助けてくれます。
ついつい早食いしてしまう人は最初の一口だけでも意識してみてください。
それでは良い連休をお過ごしくださいませ。
最近は日々の体調管理のために体温を測る方が増えています。
毎日体温を計測していると、意外と自分の体温が高かったり、低かったりと感じる方も多いのではないでしょうか。
体温は高すぎるのも低すぎるのもよくありません。
個人差はあるものの理想とされる体温は36.5~37.1度とされています。
36度以下の場合は「低体温」と言われています。
体温が低いと
などの症状の原因になります。
twitterでも低体温について反響が多かったです。
【低体温に注意】
体温が1度下がると基礎代謝は12%、体内酵素の働きは50%近く低下すると言われています。
これらが低下すると新陳代謝がうまくできず、血行不良などに繋がることも
「冷えは万病の元」と言われるくらい身体に影響を及ぼします。
冷え対策はいつでも意識しましょう☺︎ pic.twitter.com/e2LucPFXB7— 青木秀一 高千穂薬局 漢方でこころとからだの元気応援します (@takachihoo) July 4, 2020
低体温の原因としては
などが挙げられます。
これらが原因で体内の熱の産生と放散のバランスが崩れてしまい、体温調整がうまくいかなくなってしまうのです。
低体温を防ぐためには
など日々の生活を見直すことがとても大切です。
西洋医学では冷えに対しての診断がなかなか難しいと言われていますが、東洋医学では冷えに対する対応方法が色々ありますので、 「私、低体温かもしれない」と思った時は、そのままにせずに早めにご相談下さい。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
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2/4は立春です。
暦の上では春が到来です。
春は細かく見ると立春から始まり、雨水(うすい)、啓蟄(けいちつ)、春分(しゅんぶん)、清明(せいめい)、穀雨(こくう)と6つの節気があります。
冬の寒さから徐々に暖かくなり、蓄えの冬からいよいよ活動的な時期となります。
陰陽から見ると、春は冬の間に高まった陰が弱くなり、陽が次第に強くなります。
そのため活動的になり、何か新しい事をしようという気持ちになるのですね。
自然界も植物の芽が出て、花が咲き、動物達は冬眠から覚めたりと賑やかになってきます。
そして春は五臓の「肝」と関係が深い時期。
ストレスなどをコントロールする「肝」はのびのびとした気持ちのよい状態を好むので、
ストレスなどかかりすぎると肝が高ぶりイライラや情緒不安定に繋がることも。
高ぶってしまった肝を抑えるのには、ふきのとうやタラの芽、たけのこ、うどなど春の苦みの食材がオススメ。
また適度な酸味も肝の働き助けると言われていますので、梅干しや、酢、リンゴ、レモンなども食事に取り入れてみてくださいね。
まだまだ寒い日は続きますが、春が来たと思うとワクワクしますね。
寒暖差による体調不良に気を付けてお過ごしくださいませー。