気圧の変化(台風や爆弾低気圧など)の影響によって頭痛や体の痛みが起こることを気象病といって、最近ではテレビなどでもその言葉を聞くようになりました。
気象病と呼ばれる以前から気圧の変化によって頭痛がひどくなる、体が痛む、浮腫む、場合によっては嘔吐してしまうなど天気の影響で悩まされる方は多くいました。
体の中で何が起きているのか。
酸欠、自律神経の乱れなど色々な原因がありますが、原因のひとつとして体内の水の影響があります。今回はそれについてみていきます。
人体を構成する重要な要素である水。
成人では体重の約60%が水でできています。体の半分以上を占める水が、気圧の変化によって悪さしてしまうというわけです。
気圧が下がるとどうなるか。
体内の水が外へと向かい、体内の水分バランスが乱れてしまいます。標高の高い所にポテトチップスの袋を持っていくと膨らむイメージです。それによって自律神経にも負担がかかってしまい色々な不調に繋がってしまいます。
漢方では、苓桂朮甘湯、茯苓沢瀉湯、五苓散など、水によるトラブルを整える薬が昔から使われてきました。これらには共通した生薬が多く含まれています。
体調に合わせて使い分けていくことで、つらかった症状が改善したなどという喜びの声をよく聞きます。
梅雨や台風時期、不調に悩まされる方は漢方もお役に立てるかもしれませんので、我慢せずに一度ご相談ください。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
お店の詳しい情報は下記をご覧ください。
漢方について興味を持ち、ご自身で勉強を始めたり、インターネットで色々調べたりしていくと、漢方薬はどんな病気でも治せてしまえるのではないかという錯覚に陥ることがあります。
その理由として、先人が漢方を学ぶにあたり分かりやすく理論を作ってくれたからです。その理論に沿っていくとあらゆる病が理論にあてはまり、その通りに治療をしていくと良くなっていく。。。そうなればいいのですが、現実はそう甘くはありません。
人の体は一人一人顔が違うように、症状が起きている原因も違います。理論で当てはめて良くなる場合もあれば、全く効果がないことも多々あります。
医療が進歩した現代は、西洋医学の治療を優先したほうが良いこともあります。
だからこそすべてを漢方治療に頼るのではなく、できること、できないことの線引きをしっかり持って、漢方で治せるものはしっかり治せるようにしたい。そんな思いで日々店頭に立たせて頂いております。
至らぬ点が多く反省の毎日ですが、患者様の体調が良くなったよという笑顔のために日々勉強です。
花粉が猛威を振るうこの時期、毎年花粉症かもしれないという症状におびやかされながら久しぶりのブログの更新でした。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
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久しぶり測定会のご案内です。
10/13日木曜日に無料毛細血管測定会を開催します!
久しぶりの測定会なのでどんな測定会かというと、
指先の毛細血管を特別な機器を使って自分の目で見ることができるのです!
昨今テレビの健康番組でも度々話題になる
ゴースト血管とは毛細血管がなんらかの影響により無くなってしまったり、薄くなってしまい、毛細血管が見えなくなる現象です。
あなたの身体の中でこのゴースト血管化が起きているのかどうか、はたまた毛細血管の状態がどんなになっているのか、ひとめで分かる測定会です。
数値であなたの状態はこうですと言われるよりも、目で見るとより納得できますよね。
毎日の健康に少しでもお役立てできたらと思います。
午後でしたら空いてる時間がありますので、お気軽にご連絡ください。
感染症予防対策のため要予約。換気、消毒を実施ながらの開催となります。お待ちしております!
直前のご案内になりますが11/10(水)店頭で無料骨密度測定会を開催します。
骨密度は整形外科に受診していたり、定期的に通院している方は測定したこともあるのではないでしょうか。
単位面積あたりの骨量のこと。BMD(Bone Mineral Density)と表記される場合もある。骨密度の単位はg/㎠。若年成人平均値(YAM)を基準とした割合値(%)を指標として示されることもある。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、骨にどれくらい含まれているかの指標となる。一般に20代でピークとなり、その後は徐々に減少する。女性の場合は更年期(閉経)をむかえるとエストロゲンなど骨を維持する女性ホルモンの低下によって男性よりも急速に減少することが知られている。
出典 Wikipedia
骨密度が低下すると、骨粗鬆症になりやすいことは有名です。若い方では骨密度が極端に低下することはまれですが、年齢とともに運動不足などの生活習慣も重なり骨密度が低下することが良く知られています。
骨は一度できたら同じ形のままではなく、骨芽(こつが)細胞により血液中のカルシウムを取り込み骨を作り、破骨(はこつ)細胞により骨を溶かしカルシウムを血液中に放出し、補修しながら常に作り変えられています。これらの細胞の働きが乱れても骨密度の低下に繋がります。
・カルシウムを必要量(約800mg)摂取するためのバランスの良い食事。
骨を作るためにはカルシウムだけでなく、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質、リン、マグネシウムなど沢山の栄養素が必要ですから、乳製品だけでなく、海藻類、緑黄色野菜、大豆製品、肉、魚などの摂取が必要になります。
・ウォーキングなどの適度な運動
適度な陽の光を浴び、リズムよく体を動かすことが骨量増加に適していると言われています。
まずは自分の骨密度を知るところから始めてみませんか。
予約可能な時間も少しだけありますので、気になる方はご連絡お待ちしております。
秋は食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋など色々な言葉と結びつく季節です。
お米や果物など食物は収穫の時期になり、気候も過ごしやすく活動しやすいためそのように呼ばれるようです。
秋の代表的な食べ物と言えば、
サツマイモ
米
かぼちゃ
栗
梨
柿
ぶどう
きのこ
などがあります。
お芋やお米やかぼちゃ、栗、きのこなどは補気作用と言って疲労回復や胃腸の働きを良くすると言われています。
また梨や柿、ぶどうなどは秋の乾燥の時期から体を守り潤してくれる働きがあると言われています。
季節ごとの旬な食べ物は、その季節の体調に合わせたものが多く、世の中うまくできてるなというか人間も自然の中の一部として生活しているのだなと感じます。
年中季節問わずなんでも手に入る現代だからこそ、旬なものを食事に取り入れていくことも大切な養生のひとつですね。旬なものはいつもより安く手に入るなんてメリットもあるかもしれません。
秋は気温差が激しくなりいつも以上に体に負担がかかります。
また空気が乾燥して呼吸器系を痛めやすい時期になりますから、
体(特に首、手首、足首)を冷やさないようにする。
夜は湯舟に浸かり体を温める。
旬な食材を上手に取り入れつつ秋の乾燥から身を守る生活を意識しながらお過ごしください。
冷え性とは通常寒さを感じないような温度でも、手足や身体の一部、全身に冷えがある状態のことをいいます。
特に女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、冷え症になりやすいと言われています。
体が冷える原因としては、以前にも記載しましたがおさらいも含めてもう一度。
・熱エネルギーの不足
・血液の巡りが悪い
・自律神経の乱れ
・水分過剰
こういったことが原因として考えられます。
ひとつずつ見ていくと
・熱エネルギーの不足とは
冒頭でお伝えした通り、筋肉量や運動量が少ないため、熱エネルギーを作れない状態です。過度なダイエットや胃腸が弱い方などに見受けられます。
・血液の巡りが悪いとは
血管の9割を占める毛細血管が年齢と共に固くなってしまったり、赤血球の変形能力の低下による血液循環の低下や、脂質異常症などによる血液がドロドロの状態で、血液の巡りが悪い状態です。加齢、運動不足や食生活の乱れなどから起こりやすいです。
・自律神経の乱れとは
ストレスなどにより自律神経のバランスが崩れ、抹消の血流が悪くなり、全身に熱エネルギーをいきわたらせることができない状態です。ストレス過多、暑さ、寒さ、気温差などの影響もあります。
・水分過剰とは
必要以上に水分摂取してしまう、または水分が過剰に体内にたまってしまい体を冷やしてしまう状態です。水分の過剰摂取の方などに多いです。
昔から冷えは万病の元と言われ、
免疫力低下
基礎代謝低下
月経トラブル
不妊
頭痛
倦怠感
など様々な不調に繋がると東洋医学では考えられてきました。
そして先人たちは冷えを改善させることで体調は良くなるということを実践し証明してきました。
漢方薬での治療はもちろん、日本の伝統的な湯治などもそのひとつですね。
冷え性といっても上記のように色々なパターンがありますので、
熱エネルギー不足であれば、胃腸の働きを高める漢方薬や、体を温める漢方薬を服用しつつ運動での筋力維持、良質な睡眠が必要ですし、
血液の巡りが悪ければ、血流を改善する漢方薬や、食生活の改善が必要です。
自律神経の乱れであれば、自律神経のバランスを整える漢方薬や、リラックスする時間や運動を習慣にすること。
水分過剰であれば、水分代謝を適正に導く漢方薬や水分量の摂り方の改善。
その方の体調に合わせたお薬と生活習慣の改善により冷え性の改善へと導いていきます。
冷えを漫然と放置せずに冷えない体づくりをしていきましょう。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
お店の詳しい情報は下記をご覧ください。
漢方について巷でよく聞く言葉。
「漢方は安全なんでしょ。」
「副作用がないから安心なのよね。」
「長く飲まないと効かないんでしょ。」
実際に店頭でお客様と接していてもこのように認識している方が多いと感じます。
結論から言うと、
使い方によっては安全でもあるし、また誤って使用すれば副作用発現のリスクもある。
ある症状には即効性があり、またある症状には長期に服用してもらうこともある。
こんな感じです。答えになっていないかもしれません。。。。
通常病院で処方されたり、市販薬を購入して服用する薬というのは、今ある病気に対して薬の力によって症状を抑えたりします。
例)熱を下げる(解熱剤) 痛みを抑える(鎮痛薬)
では漢方薬はというと、体のバランスが乱れることによって数々の不調が発現してくるという考えがあり、その乱れたバランスを整えていく治療法です。
そこで気や血などといった漢方独特の考え方が出てきます。それらが体の中で不足しているのか、うまく働いていないのかなどを詳しく見ていきます。
ですから本来は、この病気にはだれにでもこの漢方薬。という使い方ではなくて、たとえ同じ症状であっても体質によって使う薬が変わったりするのです(同病異治と言います。)
そのため漢方相談では時間をかけて詳しく質問させていただきながら、今ある不調の原因を一緒に見つけ出していくという作業が必要になります。これが相談に時間をかける所以ですね。
体質に合う処方の場合は驚くほど速く効果が表れることもありますので、不調があってお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
鼻水が喉に流れてくる症状のことを後鼻漏と呼びます。
主な症状として、
□鼻水が喉に流れる
□のどがいつも痛い
□声のかすれ
□のどがイガイガする
□いつも痰がからむ
□常に鼻炎
□のどに違和感
□口の中がねばつく
□咳が長引いている
などがあります。
通常、鼻水は誰でも一定量作られ、その多くはのどの方へ落ちていくのですが、鼻汁が増えてしまった時、粘性、膿性になってしまったりすると、のどのイガイガや不快感、エヘン虫の症状が続きます。
原因としては
・副鼻腔炎(蓄膿症)
・アレルギー性鼻炎
・逆流性食道炎
・上咽頭炎
・風邪症候群
・加齢
などがあります。
病院で適切な治療を受けて改善することも多いですが、慢性的になってしまうと長期的に治療をしていてもなかなか改善しなかったり、どこも異常がなく治療が終了してしまうこともよくあります。
後鼻漏の症状は、胃腸の弱りから来ている事が多いです。
また、黄色い痰や黄色い鼻水のような炎症が強い症状があれば、その熱を冷ます必要があります。
漢方薬を服用しながら、生活習慣の改善なども含め体調を整える事で、何年も苦しんだ症状が改善することがありますので、お困りの方は是非一度ご相談ください。
文責
高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一
お店の詳しい情報は下記をご覧ください。
春の七草といえば
せり
なずな
ごぎょう
はこべら
ほとけのざ
すずな
すずしろ
年末年始のご馳走により疲れた胃腸を労わり、新年の無病息災を願うようになった風習と言われています。
最近ではスーパーでも七草を詰めたものをこの時期に見かけますが、無理に七草にこだわる必要はありません。
冷蔵庫にあるほうれん草などの青菜野菜を入れたりするだけでも大丈夫です。
ちなみに七草のうち、すずなはかぶのこと、すずしろは大根のことです。
かぶは温性で甘味の食材で、胃腸を温め消化を助けてくれます。
大根も消化酵素が多く含まれ消化不良などによいとされています。
今日は優しい食事で胃腸を休めてあげましょう。
胃腸に優しいおかゆでも噛まずに流し込むと胃腸に負担がかかりますので、しっかり噛むことは忘れないでくださいね。
今日は二十四節気の中の小寒。
寒の入りと言われ、これから大寒にむけてますます寒さが厳しくなる時期です。
そんな寒さが厳しい時期を穏やかに過ごすコツとしては、
・早寝遅起きで睡眠時間をしっかり確保する
・激しい運動は避ける(冬は蓄えの時期です)
・首、手首、足首の三首を守る(寒邪が入りやすい場所です)
・体を温める食材を取り入れる(ねぎ、生姜、ニンニク、かぼちゃ、胡桃、鶏肉、羊肉等)
・黒い物を取り入れる(黒ごま、黒木耳、黒豆、昆布等)
・塩辛い物を少し取り入れる(あさり、牡蠣、エビ、しじみ等)
これらを意識しながら毎日の生活に冬の養生をプラスしてみてくださいね。